キッチンのリフォームを行う際、見積もりを取らなければいけません。しかし、見積もりの確認を行う上で、キッチンのリフォームの費用や相場、ポイントがわからない方も多いのではないでしょうか。
「キッチンのリフォームの見積もりを取ったことがない」という相談を多く受けます。工事は数十万円から数百万円単位になるため、適正価格を見極め、優良業者に工事を依頼したいものです。
そこでこのページでは、キッチンのリフォームをこれから行う方のために、見積もりのポイントや費用を抑える秘訣をご紹介します。ここでお伝えする内容を参考にし、キッチンのリフォームの見積もりを依頼しましょう。
1.キッチンのリフォーム見積もり費用と相場
キッチンのリフォームの見積もりを依頼した際、「費用が適切なのかわからない」という相談は非常に多く受けます。
それもそのはずです。キッチンのリフォームには、「定価」というものが存在しないからです。まずは、キッチンのリフォームの見積もり費用の相場を把握しましょう。
1-1.キッチンリフォーム費用の中心価格:100~200万円
キッチンのリフォームを行う上で、100~200万円が多く見られる価格帯になります。そのため、キッチンをリフォームする方は、この程度の費用がかかることを覚えておきましょう。
キッチンのリフォームは、既存のものを撤去するため、解体費用がかかります。また、配管を移動する場合もあるため、費用は高くなりやすい傾向があるのです。
ただし、キッチンのリフォームの値段は、業者によって異なります。また、都道府県ごと変わってくるため、あくまでもこの値段は目安程度にしましょう。
1-2.キッチンリフォーム費用の割合

キッチンのリフォームは、数十万円から数百万円単位になります。このとき、割合は以下のようになります。
- 30万円以下:13%
- 31~100以下:23%
- 101~150万円:33%
- 150万円以上:31%
キッチンのリフォームといっても、小規模なガスコンロの取り換えなどは30万円程度の費用で行えます。
たとえば、古くなったガスコンロをオール電化にするリフォームを行う場合などです。
そして、古くなったキッチンを撤去して新しいものにする場合、100万円を超える費用が必要になります。キッチンのリフォームは、規模が大きくなるにつれて値段が高くなることを、あらかじめ覚えておきましょう。
2.キッチンリフォームの見積もりにおける3つのポイント
キッチンのリフォームの見積もりを行う際、いくつかポイントがあります。見積もりを依頼する前に、このポイントを押さえておきましょう。
2-1.必ずショールームで確認する
キッチンをリフォームする際、どのキッチンにするか悩みどころです。メーカーのパンフレットやホームページには、おしゃれなキッチンが写っており魅力的です。
しかしながら、キッチンを選ぶ際は、必ずショールームなどに足を運び、実物を確かめるようにしてください。
「いざリフォームしてみたら使いにくい」ということになりかねません。リフォームしたのにもかかわらず、使いにくいのであればもったいないです。
パンフレットではわかりませんが、実際に使ってみるとわかることはいろいろとあります。たとえば、キッチンの高さなど、使ってみなければわからないことがあるのです。
そのようなリスクを防ぐためには、必ず実物をショールームなどで確認してください。
2-2.デザイン性より機能性を重視する
キッチンのリフォームを行う際、デザイン性よりも機能性を重視するようにしましょう。先ほどお伝えしたように、キッチンは作業する時間が長いため、使いにくいと不便だからです。
実際に、「パンフレットにあこがれておしゃれなキッチンにしたのはいいが、きれいな外観にはすぐに飽きてしまい、結局使いにくくて後悔している」という方もいらっしゃいます。
確かに、メーカーのパンフレットやホームページを見ると、おしゃれなキッチンに憧れる気持ちもわかります。しかし、あくまでもキッチンは作業する場所です。そのため、作業することをふまえた上で、プランを決定しましょう。
2-3.リフォームの内容は具体的に伝える
キッチンのリフォームを行う際、要望は具体的に伝えるようにしてください。あいまいに伝えると、思っていたプランと見積もりの内容が異なるからです。
伝えたつもりでも、相手に伝わっていないということは多いため、できるだけリフォームの要望は具体的に伝えるようにしましょう。
一度見積もりができてから、「思っている内容と違う」ということになると、業者にも迷惑です。また、再度見積もりを作成するため、二度手間になってしまいます。
そのため、打ち合わせは念入りに行い、要望は具体的に伝えるようにしてください。
2-4.キッチンの交換以外に行うことはないのか
キッチンの交換を行う際、そのほかにリフォームする場所がないのか確認しましょう。キッチンのリフォームは、システムキッチンの交換だけではないからです。
壁紙が油で汚れているのであれば、ついでに汚れにくい壁紙やタイルなどにリフォームしてしまいましょう。ついでに行うことで、手間暇を省いたり、費用を抑えられたりするからです。
このように、ついでに行うリフォームがないか確かめてください。
3.キッチンリフォームの見積もりを依頼する際の秘訣
キッチンのリフォームの見積もりを依頼する際、いくつか秘訣があります。この秘訣を抑えないと見積もりで失敗してしまったり、うまく比較できなかったりします。
特に、これから初めて見積もりを依頼する方は、ここでお伝えする内容を参考にしましょう。
3-1.2~3社見積もりを取る
キッチンのリフォームの見積もりを取る際、必ず複数社に見積もりを依頼してください。
先ほどお伝えしたように、キッチンのリフォームには定価が存在しないため、1社だけの見積もりでは適正価格なのか判断することができません。また、優良業者なのかも判断できないのです。
たとえば、1社に見積もりを依頼したと仮定します。その会社がキッチンのリフォームの価格は、「200万円かかる」といってきた場合、その価格が高いのか安いのか判断できません。
そこで、複数社に見積もりを取り、価格やサービスを比較して優良業者に工事を依頼することができるのです。なお、複数社に見積もりを依頼することを相見積もり(あいみつ)と言います。
相見積もりを行い、適正価格でキッチンのリフォームを行ってください。
3-2.実績が豊富なリフォーム会社に依頼する
見積もりを依頼する際、キッチンのリフォームの実績が豊富なリフォーム会社に依頼するようにしましょう。経験豊富な業者であれば、提案力などがあるからです。
リフォーム会社といっても、全体的にすべてのリフォームを行っているところもあれば、水回りのリフォームを良く行う会社など、場所によって特徴は異なります。
そのため、キッチンのリフォームを行うのであれば、実績が豊富なリフォーム会社に工事を依頼するようにしましょう。
3-3.条件やグレードは統一する
見積もりを複数社依頼する際、条件やグレードは統一するようにしましょう。条件やグレードが異なると、正確に見積もりを比較することができません。
たとえば、以下の2社に見積もりを依頼すると仮定します。
- A社には普通のグレード
- B社には高級なグレード
この場合、当然ながら高級なグレードのキッチンの見積もりのほうが値段は高くなります。これでは、正確に見積もりを比較することができません。
見積もりを比較することは、その見積もりプランに対して価格が適正なのかを判断する目的があります。適正価格でリフォームが行えるのかを判断するためには、条件やグレードを統一して複数社に見積もりを依頼しましょう。
3-4.値段だけで業者を選ばない
見積もりを取ると各業者の価格が比較できます。
ただし、値段だけで業者を選ぶと後悔します。キッチンのリフォームの価格は、工程を省いたり、材料を安いものを使ったりすれば、簡単に安くすることができるからです。
そのため、値段だけで業者を選ぶと工事の質が下がってしまいます。また、意図的に手抜き工事を行い、値段を抑えている悪徳業者に工事を依頼してしまう可能性が高くなるのです。
リフォームの工事費用は数十万円から数百万円単位になります。決して安い金額ではありません。安さを求めてしまうのもわかります。
しかし、安さを求めすぎることにより、あなたのキッチンのリフォームが「安かろう悪かろう」では、困るのではないでしょうか。
そのため、ただ単に価格だけでリフォーム会社や工務店を選ぶと後悔するので、控えるようにしてください。
4.キッチンリフォームの見積もり事例
キッチンリフォームの見積もりの事例をご紹介します。いくつかキッチンの見積もりをまとめてみました。これからキッチンリフォームの見積もりを依頼する方は、ぜひ参考にしましょう。
4-1.キッチンリフォーム見積もり事例1

出典:リフォームガイド・キッチンリフォームの費用と価格の基礎知識
キッチンの見積もりは、できるだけ詳細に記載してあるものが望ましいです。工事内容がわかるため、どのようなリフォームを行うのかがわかるからです。
そのため、キッチンの見積もりを依頼する際はできるだけ詳細に記載してもらうようにしましょう。
4-2.キッチンリフォーム見積もり事例2

簡単に記載してある見積もりは、見やすいかもしれません。しかし、詳細がわからないため、できるかぎり詳しく見積もりを記載してもらうようにしてください。
また、数量に関してもできるだけ細かく記載してもらいましょう。この見積もりの場合、ほとんどの項目の数量が「1」になっており、単価も大雑把です。これでは、数量や単価を記載する意味がなくなってしまいます。
先ほどお伝えした見積もり事例1のように、数量や単価はできるだけ細かく記載してもらうようリフォーム会社に頼みましょう。
4-3.キッチンリフォーム見積もり事例3
出典:リフォームの匠
キッチンのリフォームの見積もりを依頼した際、「一式」が多いものは詳細がわかりません。そのため、このような見積書が提示された場合、詳細を記載してもらうようにしてください。
詳細に記載してある見積もり事例1と比べても一目瞭然ですが、同じキッチンのリフォームの見積もりなのにもかかわらず、記載方法が全く異なります。
詳細に記載されていなければ、その見積もりの価格や項目の値段が適正なのか判断できません。そのため、見積もりをこれから依頼する際は、あらかじめ詳細に記載してもらうように業者にお願いしましょう。
5.見積もりから値引きを行うコツ
キッチンのリフォームを行う際、「工事費用が思ったより高くなってしまった」ということはありませんでしょうか。リフォームは数十万円から数百万円単位になるため、少しでも価格を抑えたいものです。
そこで以下では、見積もりを依頼する際、費用を抑えるコツや値引きの方法をご紹介します。
5-1.あらかじめ予算を伝える
キッチンのリフォームの費用を抑える方法の1つに、「予算」をあらかじめ伝えることがあります。予算を伝えることにより、その範囲内で工事を行ってもらえるようになるのです。
たとえば、「キッチンのリフォームの費用を100万円以内に抑えたい」とあらかじめ伝えます。そうすることで、その範囲内でキッチンのグレードやプランを考えてくれるのです。
とはいえ、あくまでも安すぎないようにしましょう。リフォームのプランには、限界があるからです。必ず、現実的な費用を伝えるほうにしてください。
どうしても100万円かかる工事を「50万円以内で抑えたい」というのは、現実味がありません。予算を伝える際は、この点に注意するようにしてください。
5-2.グレードやメーカーにこだわらないと安くなる
キッチンメーカーにこだわらないと費用は抑えられます。グレードを下げたり安く仕入れたりすることによって、キッチン自体の価格を安くできるからです。
良いグレードのキッチンではなく、普通のグレードに下げればその分費用を抑えられます。また、有名なメーカーでなく、安くて品質の良い会社のキッチンにすることで値段を安くできるのです。
5-3. オプションは必要最低限にする
キッチンのオプションは、必要なものだけにすると費用を抑えられます。メーカーのパンフレットやホームページには、魅力的なオプションが数多く載っているため、ついついほしくなってしまうものです。
しかし、オプションを付けるほどその分費用は高くなります。そのため、必要最低限にするようにしてください。
たとえば、食器洗い機に憧れて内蔵してあるキッチンを選ぶ方は多く見られます。しかし、使うのは最初だけで、後々ほとんど使わないという方は多くいらっしゃいます。
そのため、オプションを付ける際は、本当に必要なものだけを吟味してください。
5-4.大手ハウスメーカーに依頼しない
大手ハウスメーカーに工事を依頼せずに、直接地域のリフォーム会社や工務店に工事を頼みましょう。大手は仲介手数料がかかるため、その分値段が高くなるからです。一般的に大手の場合、30~40%の仲介手数料が発生します。

たとえば、キッチンのリフォームを100万円の費用で大手ハウスメーカーに依頼したと仮定します。すると、以下のような計算式の仲介手数料になるのです。
[table “52” not found /]つまり、100万円の工事費用を支払ったとしても、実際に使われるのは仲介手数料の40万円が引かれた60万円になるということです。
費用を抑えるのであれば、できるだけ地域のリフォーム会社や工務店に工事を依頼するようにしましょう。
まとめ
キッチンのリフォームの見積もりを依頼する際に、必要な情報をお伝えしてきました。キッチンは、作業時間が長い場所になるため、リフォームによって快適にしたいものです。
しかし、見積もりの取り方一つでリフォームのプランや価格、業者選びなどが変わってきます。そのため、ここでお伝えしたことを参考にして、キッチンの見積もりを取るようにしてください。
そうすれば、適正価格で優良業者に工事が依頼できるのではないでしょうか。そして、理想のキッチンにリフォームしましょう。
キッチンのリフォームは、100万円以上を超える高価な買い物です。できれば値段を安くしたいものです。
実は、値段の高いキッチンのリフォームですが、誰でも必ず安くできる方法があるってご存知ですか?
同じ内容のキッチンのリフォームなら安くておしゃれなほうがいいですよね。